「星空観察会」から見る、“イベント会場ならでは”のCSR活動の考え方[パシフィコ横浜]

インタビューARCHIVE
本記事は2018年8月31日発行の季刊誌『EventBiz』vol.12で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

『EventBiz』vol.12|特集① イベントの力で企業価値を高める
地球環境や社会へより良い影響を与えるため、CSRやサステナビリティといった活動を推し進め、自社の価値向上を図る企業が増えている。自身の成長のため、私たちが内面を磨く努力をするように、企業もまた「私たちのより良い未来のため、必死になって取り組んでいるなんて素敵!」と応援したくなる会社を目指し、自分磨きをしているのだ。そこで本特集では、“企業の価値向上を目指す取り組み”のなかでもイベントを使用した事例を紹介する。イベントの根底にあるコンセプトに焦点を当て、企業の価値向上に、魅力ある企業づくりにつながるヒントをお届けしたい。

毎年開催している「星空観察会」を中心に“会場ならでは”の立場を活かしたCSR活動を展開しているパシフィコ横浜。その思いや考え方とは―?

星空観察会について

―どのようなイベントなのか教えてください

星空観察会は、横浜市内の「はまぎん こども宇宙科学館」と共催で毎年1~2回、パシフィコ横浜の国立大ホールのロビーとテラス(屋外)を会場に開催しています。国立大ホールのエントランスには平山郁夫画伯による原画を基に制作された星空がモチーフとなったステンドグラスがありますが、月に数回の一般開放日以外、普段は利用者の方しか入ることができないスペースとなっています。

星空観察会では、ステンドグラスを見上げながら、描かれた15の星座とその星座にまつわる神話について科学館の天文専門員から聞くことができます。その後、当日観察できる星について説明を受けてから屋外に出て、3台の天体望遠鏡を使って実際の星空を観察します。参加者は約100名ですが、多いときには1,000名を超える応募があります。おひとりで参加される方、お友達同士、家族連れと、幅広い層にご参加いただいています。

―どういったきっかけでスタートした取り組みですか

はまぎん こども宇宙の「毎月星空観察のイベントをやっているが、ぜひみなとみらいでやってみたい」という一言がきっかけとなりました。「パシフィコ」と「星空観察」を関連付けるものを考えていたところ、まさに国立大ホールのステンドグラスだと思いつきました。パシフィコ横浜開業25周年を迎えてステンドグラス鑑賞の記念イベントを実施したところ反響がよかったこともあり、この節目に新たな事業としてチャレンジしてみようと話がすすんだのが2014年のことです。翌年、2015年の6月には第1回目を開催し、今年の8月で5回目の開催となります。

当社は施設を持っていて、科学館はもっといろんなところで星空について興味を持ってもらう機会が欲しい。ハードとソフトのお互いの持ち味がうまく合致した企画と思っています。

―企画を進めるうえで難しいことや工夫していることなどありますか

天候に左右されてしまうのが一番の難点です。雨天時は星空や天体に関するビデオを上映するなど別のプログラムも用意しています。雨が降っていなくても観察時に雲が流れてきて星が見えなくなってしまうこともあり、急遽プログラムの順番を変更して実施したこともあります。当然ながら晴れて星空を観察できたときのほうが参加者の反応もいいですね。

日程の調整は、大まかに開催時期を決めて、半年前の段階で会場の空き状況などを判断基準に日程を絞り込んでいきます。急に催事が決まってしまうこともあるので、設備点検や工事の予定日に設定することが多いです。開催の1月前には開催の告知とともに参加者募集のリリースを発信しています。