VTuberが企業の顔に!? 来たるべき新時代の姿とは[サントリーホールディングス]

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本記事は2019年5月31日発行の季刊誌『EventBiz』vol.15で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

企業の顔となるバーチャル・ユーチューバー登場

企業には、イメージがある。巨大企業、優良企業、ホワイト企業といったポジティブなものから、弱小企業、ブラック企業、汚職企業といったネガティブなものまで多種多様だ。

人は、買い物をする時、食事をする時、仕事のパートナーとなる時、人生におけるあらゆる場面においてポジティブな企業に関わりたいと願う。だからこそ、企業は自分たちのイメージ、言うなればブランドを大切にする。テレビ CM などに芸能人やスポーツ選手を起用するのもそのためだ。

清潔さを重視する企業であれば、スキャンダラスなタレントは当然NG であるし、親しみやすさを重視する企業であれば、クールな俳優よりもコメディアンの方が適しているかもしれない。間接的とはいえ企業の成長に大きく影響するとあって、人選には細心の注意が必要だ。その人選において、近年ではユニークな変化が訪れている。それが、企業公式の Virtual YouTuber(バーチャル・ユーチューバー:VTuber)だ。

サントリー公式VTuber 燦鳥ノムとは

燦鳥ノム(さんとりのむ)は漫画『夜桜四重奏 ~ヨザクラカルテット~』(出版:講談社)や小説『デュラララ !!』(著者:成田良悟氏、出版:KADOKAWA)のイラストなどで、若い世代から絶大な支持を得ているヤスダスズヒト氏がデザインを手がけたサントリーの公式 VTuber だ。

水の国の出身の120歳、飲み物が大好きでいろいろな飲み物に興味があり、趣味は短歌で特技は歌うことだという彼女。2018年8月デビュー以来、動画配信や生配信を続け、今では公式 Youtube チャンネル登録数8.9万人、Twitter フォロワー数3.2万人という人気キャラクターに成長した。彼女のファンはノム友という名称で親しまれ、ノム友からの応援の声は日々絶えることがない。

また、彼女の活動フィールドは狭い画面を飛び出し、リアルイベントやネット音楽番組等への出演、グッズ展開などにも積極的だ。さらに近年、イベント業界において絶大な注目を浴びるeスポーツ界隈においても、サントリー公式eスポーツアンバサダーとしても活躍している。

絆を構築し、より身近な存在に

サントリーと言えば、日本ではその名を知らない人がいない大手飲料企業だ。そのサントリーが公式VTuber に求めるものとは何だろうか。

左:神藏 ほのか 氏(サントリーコミュニケーションズ デジタルマーケティング本部) 右:前田 真太郎 氏(サントリーコミュニケーションズ 宣伝部)

サントリーコミュニケーションズで宣伝部に所属する前田真太郎氏とデジタルマーケティング本部の神藏ほのか氏は「SNS や動画メディアの普及にともない、生活者の興味関心や接点が非常に多様化している中、お客様との絆構築の手法として、これまでも SNS の企業公式アカウントの運用やデジタル上でのコミュニケーションに取り組んできました。その中で昨年度、話題の兆しが見えていた VTuber に着眼し、VTuber というキャラクター主体のコミュニケーションを行うことで、よりお客様にサントリーや当社製品を身近に感じて頂けるのではないかと考え企画・開発しました」と話す。

ネーミングについてもこだわりがある。サントリー公式バーチャルVTuber であることを分かりやすく伝えたいという思いから、「サントリー飲む」にかけて燦鳥ノムと命名。視聴者を明るく照らしたいという思いから、「燦」という字が使用されている。