コロナ時代における台湾のMICE産業発展に向けた取組み[台湾貿易センター・楊 千可]

寄稿
本記事は2021年8月31日発行の季刊誌『EventBiz』vol.24で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

昨年世界中で新型コロナウイルスの感染が広がる中、台湾ではいち早く水際対策を強化することで国内における感染拡大を阻止することができたが、一方で外国人の入国制限や、100人以上が集まる屋内イベントは原則禁止とするなど、当初展示会場運営者やイベント主催者など台湾のMICE 産業は大きな衝撃を受け、未知なる新たな挑戦となった。

台湾のMICE 産業は年々成長しており、2021年現在はTWTC 台北国際展示場、南港国際展示場1号館と2号館、台中、高雄と5つの国際展示場が国際見本市連盟(UFI)に公式認証され、販売展示面積は合計86万3,750平方メートルに及び、中国、日本、香港、韓国、インドに次いでアジア第6位の規模を誇る。2019年の台湾MICE 産業全体の生産額は1,907億円となり、台湾でのMICE 活動による経済波及効果は1,413億円で、海外から台湾に訪台しMICE イベント参加人数も年々増加し、2019年には31万人を超えた。

2019年台湾での国際会議の開催件数は291件、見本市284件、インセンティブツアーは132件となり、国際会議協会ICCA の発表において、台湾はアジア第4位の国際会議開催国となったのだ。(表1)

(表1)

国際見本市において、台湾国内ではこれまで毎年30本以上の国際見本市をリアルで主催し、代表的な例として、アジア第1位の開催規模を誇るICT 産業のCOMPUTEX TAIPEI が挙げられる。2019年開催時は世界各国より1,685社が出展し、ブース数は5,508小間に及んだ。来場者数は歴代最高の171カ国より4万2,495人を記録し、大盛況となった。

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