「プロ野球ファン」ではない人たちにも来てもらう場所を目指して[横浜DeNAベイスターズ・河村 康博 氏]

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本記事は2017年8月30日発行の季刊誌『EventBiz』vol.8で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

一昔前までは地上波で当たり前のように中継されていたプロ野球だが、最近はほとんど放送されなくなってしまった。しかし、現在プロ野球の人気が下火かというと実はそうでもない。実際、プロ野球全体の観客動員数は年々増えてきているのだ。そこで今回、そのなかでも大きな伸びを見せている横浜DeNAベイスターズ(以下、DeNA)広報部の河村康博氏に、観客動員数が伸びた理由とDeNAが行ってきた取り組みについて話を聞いた。

一昔前まで放映権が大きなビジネスモデルとなっていた

2012年のシーズンより新しい球団(前身:横浜ベイスターズ)として生まれ変わったDeNA。当時の観客動員数は現在の半分程度だったが、これには当時の球団経営のやり方が大きく関係していた。「放映権が大きなビジネスモデルとなっていて、人気球団の中継ができていれば球団経営として成り立っていた時代でした」と河村氏は語る。そして時代は流れ、娯楽施設の増加やインターネットなどの情報技術の進化など、エンターテインメントに触れる機会が増えたことで見る人の選択肢が広がり、それと共に球団経営も放映権ビジネスから観客動員数を増やす方向に変わっていった。

また、ここ数年の観客動員数が増えた理由として河村氏は、「客層を調べたときに、20代後半から30代の男性サラリーマン、つまり子どものときにプロ野球がまだ身近にあった世代の人たちが中心だったことが分かったのです。当時の盛り上がりを知っている人たちをメインターゲットにさまざまな取り組みを行うことで彼らが戻ってきてくれて、そこから周りにいる女性や同僚の方に派生したことで、観客動員数が大きく増えました」と話す。新規の観客が増えたことはもちろんだが、従来のファンにその良さを再発見してもらったことが大きな成果につながったということだ。

『野球を観戦する』というハードルを下げるために