『EventBiz』vol.5|特集 心に残る光 ~技術の進化でひろがる演出~
暗闇に灯る光は人々の心を「暗」から「明」へと変化させ、効果的な光の演出はイベントそのものをより魅力的にし、人々の記憶へと深く印象付ける。特集では、LED や制御機能など技術の進歩によって拡がる演出の可能性について探る。
世の中にありふれたイルミネーションをどのように活用すれば話題性を生み出せるのか。来場者視点に立ち、“ほかとは違う”クリスマス演出にこだわる横浜ワールドポーターズの新宮氏と、イルミネーション演出を手がけた横浜アーチストの中村氏に話を聞き、商業施設におけるイルミネーション演出のアイディアや集客戦略に迫った。
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共感・共鳴がキーワード
クリスマスシーズンは多くの場所でイルミネーションが見られる。夜間と比べ昼間の集客数が圧倒的に多いショッピングセンターも、こぞってイルミネーションを導入している。多くの施設が競い合う中で、いかに差別化をはかり、来場客を獲得できるかがプロモーション担当者の課題である。
「商業施設は、ただモノを売るだけに終始しがちだが、これでは“来て良かった、また行こう”とはならない。共感や感動を創り出し、来店動機に繋げることが大事。とにかくコンセプトは分かりやすく、話題性のある空間にしたかった」と話すのは、横浜ワールドポーターズの運営を行なう横浜インポートマート・新宮氏。今年はイルミネーション装飾の企画・運営を一般公募し、コンペティションにより決定した。コンペに参加した会社に与えられたお題は“○○を感じる○○なクリスマス”であった。これに対し、コンペ6社の中から選出された横浜アーチストの提案は“横浜で一番シンパシーを感じる先進的なクリスマス”。ただ飾るだけの一方向的な発信ではなく、来場客と価値を分かち合える演出にこだわった。