質の高いコミュニケーション空間へ[コングレ]

インタビュー
本記事は2022年11月30日発行の季刊誌『EventBiz』vol.29で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

『EventBiz』vol.29|特集 イベント業界で働く 2023
イベントのV字回復が期待される中、多くの企業の頭を悩ませているのが人手不足の問題です。働き方や働き手の考え方が大きく変わりはじめた今、優秀な人材をイベント会社・業界に確保するためにとるべきアクションを考えます。

コンベンションや展示会などのイベント運営、MICE 施設や文化施設、観光施設の運営を手掛けるコングレは2020年の東京本社移転をきっかけに、オフィスの一新を図った。コミュニケーションの質を重視し、新しい働き方に合わせたオフィスとなった結果、社内には変化が訪れているという。

メリハリをもって働ける空間へ

3フロアにわたる新たなオフィスは、執務エリアのほか、会議室、打ち合わせやリラックスに使えるコミュニケーションスペースを多く設けている。執務エリアはフリーアドレスを中心とした造りになっており、パントリー付きのリラックスエリアを設けているほか、“ファミレス席”と呼ばれる簡単に打ち合わせができるスペース、集中して作業できるスペース、複数人で作業が行える広いデスクスペースなど、社員が仕事によってメリハリをつけることができる構成にしている。

使用頻度の高い「ファミレス席」。気軽な打ち合わせや集中して仕事がしたいときに活用している。

2年の月日をかけたオフィス計画

フリーアドレス化に合わせて個人の所有物はロッカーに保管する仕組みとなっている。

オフィスの計画は、移転のおよそ2年前からはじまり、“社会の変化に対応できるオフィス”を掲げ、コミュニケーションの質向上、IT 化、ペーパーレス化の3つを主軸に検討された。計画に携わった管理部の大畑佑輔氏は「コミュニケーションの質を向上する空間を生み出すことが命題の一つだった。フリーアドレスを基本として個人用のデスクをなくすため、同時にもう一つの軸である“ペーパーレス化”を図りながら個人および共有の物を減らす必要があった。役職に関わらず、もれなく“一人につき新しいオフィスに持っていける物は箱1つまで”と徹底した」と振り返る。当初は反発もあったが、複数回説明会を開き目指すオフィスイメージを共有することで社員の理解を深めた。紙で補完していた資料などは電子化を図り、最終的には44トン分のクリーンアップに成功したという。

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