「客寄せパンダ」からの脱却!イベントのロボット活用成功のカギとは[日本サード・パーティ・須佐 亮太 氏]

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本記事は2018年11月30日発行の季刊誌『EventBiz』vol.13で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

イベントでその姿を見かけることが多くなったサービスロボット。人々もその姿に見慣れ、物珍しさで人を引き寄せる「客寄せパンダ」のような役割は期待できなくなっている。では実際に「仕事をこなしてくれるパートナー」として彼らを活用するためには、どうすればいいのだろう。ロボットの賢い使い方、うまく一緒に働いていくコツを、日本サード・パーティの須佐亮太氏に聞いた。

イベントでの活躍はもはやSF ではなくなってきた

須佐 亮太 氏(日本サード・パーティ)

日本サード・パーティではNAOやそのほかヒューマノイドロボットを活用したソリューションを提供している。元々は海外企業のアウトソーシング事業を主軸に展開していたが、後にITエンジニアのためのアセスメントツール「GAIT」を自社ブランドとして確立。よりエンジニアの教育事業に注力する動きの中で、ソフトウェアの学習教材としてロボットの導入に踏み切った。さらにロボットを使用した新入社員のチームビルディング教育やITの基礎学習講座など、積極的に教育プログラムを開発している。

NAOは教育分野のみならず、そのコミュニケーション力を活かし、受付や説明員としてイベントや店舗での利用へと広がりを見せた。代表的な事例の一つとして、三菱UFJ銀行成田支店での導入があり、店舗での一次接客を代行するロボットとして、1年間採用された。AIとの連動により、外国人顧客への多言語対応を行い、銀行員の受付時間が短縮される成果を達成した。

その他にも、医療介護分野などで活用が進んでおり、日本医療研究開発機構(AMED)による「ロボット介護機器開発に関する調査」での採択をきっかけに、介護施設での導入が一気に進んでいる。医院の受付や、自閉症療育の分野など、幅広いシーンで利用され、その活躍の現場は日々広がっている。

NAO(ナオ)

NAO(ナオ)は、2006年の登場以来、70 ヵ国以上、1万3,000体以上が活用されているヒューマノイドロボットで、ソフトバンクロボティクスにより開発された。多数のセンサーやカメラ、マイク、LEDが搭載され、言語、顔、感情などを認識し、幅広いコミュニケーションが可能。また、関節部分のモーターや優れたバランス感覚によって、二足歩行をはじめ、ダンスなど柔軟な動きをすることができる。

長所を生かし適切なポジションに

ロボットの長所と、イベントの現場での実用的な使い方の例を挙げていこう。

◯外国語対応
まず、外国語対応が挙げられる。インバウンド市場の盛り上がりにより、国内でも外国人観光客数が大幅に増加。展示会でも、製品やサービスの視察に、多くの外国人が訪れている。外国語対応のためのロボット導入は、効率化を図るための有効な手段になり得る。会場での誘導や、より複雑な対応が必要な場合は外国語を扱えるスタッフの呼び出しなどの業務をこなしてくれる。