日本初、寄付金で創るサッカースタジアム~地域に根ざした施設のあり方~[市立吹田サッカースタジアム]

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本記事は2016年2月29日発行の季刊誌『EventBiz』vol.2で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

サッカースタジアムができるまで

本間 智美 氏(ガンバ大阪 事業部 パートナー営業課 新スタジアム運営・管理担当)

寄付で建設資金を得る

4万人収容のサッカースタジアムを寄付金でつくるプロジェクトが5年程前に発足し、募金は2012年4月からはじまった。寄付目標140億円を掲げたものの、当初はガンバ大阪が J2に降格した年でもあり、スタートダッシュは叶わなかったという。

ガンバ大阪でスタジアム建設担当の本間智美氏は「スタジアム建設のための寄付金は見返りがありません。寄付の御礼は、お名前をネームプレートに刻むことくらいですので、最初は目標額が集まるか不安になりました」と振り返る。

日本では寄付行為が文化として根付いていないこと、そして何よりも税控除が受けられるため投資目的であってはならず原則、寄付であって見返りを求めてはいけない。この考え方が根底にあるため、地域の支えや要望が高まらないと寄付金は集まりづらいのである。とはいえ結論から言えば、2015年3月の募金期間終了間時には関係者の活動と努力が実り、140億8567万円の建設資金を得た。

「募金は、ガンバ大阪を応援してくれるサポーターをはじめとする地域の方々が多いのですが、他チームのサポーターも多数ご協力いただきました。新スタジアムは地域の施設としての期待のみならず、サッカー界を支えようとしている方々の思いも詰まっているんです。活動中、貯金箱を大事そうにもってきてくれたお子さんの姿も記憶に新しく、私たちの励みになりました」(本間氏)

ガンバ大阪の成績も募金開始から3年目には J1への昇格と同時に3冠の快挙を果たし、募金の勢いを後押ししたという。

国内初事例となる建設手法