『EventBiz』vol.23|特集② 大阪・関西万博への鼓動
「東京一極集中」と言われてきた日本が変わろうとしている。その中核にあるのが、2025 年に開催される大阪・関西万博だ。“いのち輝く未来社会のデザイン”をテーマに、人類共通の課題解決に向けた最新の技術やソリューションが集う夢洲の地には、世界中から約2,800万人が訪れると言われている。大阪・関西万博によって社会はどのように変わるのか。最新の動向を追う。
アジア太平洋トレードセンター(ATC)は大阪・コスモスクエア地区から未来を担う子供たちの「遊び」と「学び」、そしてSDGsを発信すべくTEAM EXPO 2025共創チャレンジ「咲洲こどもEXPO~Think SDGs 笑顔がつながる、未来をつくる~」を開始した。その活動について広報企画室の福井崇之氏、谷本知子氏に話を聞いた。
府・市・企業・学校が一体となり未来を担う子供たちを育てる
─咲州こどもEXPOとはどのようなイベントでしょうか
福井 咲州こどもEXPOは2013年、「咲洲こどもフェスタ」という名称でスタートしました。ATCが会長を務めるコスモスクエア開発協議会では現在、大阪府・市、民間企業を含め30社・団体以上が所属しています。そこで周辺の企業や行政、学校が一体となってエリア活性化のために何ができるのかを協議した結果、生まれたのが咲州こどもフェスタです。「ロボットストリート」や「絵本展DanDan」、「南港ダンスフェス」など子供が楽しく遊び、学べるプログラムをみんなで持ち寄るイベントで、初開催時には20個ほどのプログラムで構成されていましたが、今日では50個以上のプログラムを数えるまでに成長しました。2018年には2025年大阪・関西万博も決まり、IRの誘致なども含め今後ますます注目が集まるコスモスクエア地区をさらに活性化すべく2019年には名称を「咲州こどもEXPO」と改め、今年で9年目の開催を迎えます。
谷本 学校との連携、というのがとても大切ですね。私にも小学生の子供がいますが、子供にとって学びと体験というのは非常に近しい関係にあると感じています。例えば今年3月に開催した「ATC海洋WEEK ~これからの命のためにできること~」では、体験型アトラクションとして大阪湾のごみ拾いを実施しました。すると子供が普段からごみを自主的に拾うようになったというエピソードがあります。言葉にはしませんが、自分の体験からごみ拾いが未来に直結していると実感したようでした。咲州こどもEXPOでも、そういったことを意識した構成にしています。
─咲州こどもEXPOはこれまでどのように発展してきましたか
福井 年によって開催内容や構成プログラムは変化していますが、今では一定規模の認知を得られ、当初の目論見通りコスモスクエア地区を代表するイベントのひとつになったと考えています。大阪・関西万博をPRするということもあり、2025年日本国際博覧会協会(博覧会協会)にも後援をいただいています。