[自創空間+]グローバルプロデュース・光畑 真樹 氏

インタビュー
本記事は2023年2月28日発行の季刊誌『EventBiz』vol.30で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。
グローバルプロデュース 代表取締役社長 光畑 真樹 氏(こうはた・まさき)
Profile|1978年生まれ福岡県出身。JTB グループにてイベント事業を専任した後、2012年に株式会社グローバルプロデュースを創業し代表取締役社長就任(2022年度実績:社員30名、売上30億)。ナショナルクライアントを中心に年間200本のビジネスイベントをプロデュース。2022年、株式会社グローバルメタバースを創業し代表取締役社長就任。業界問わず第1線のプロデューサーが集うビジネスハイブリッドイベント『PRODUCERS』を主催するほか、著書に『The Age of Top Presentation ~ビジネスに革命を起こすトッププレゼンテーションの技術』『ハイブリッドイベントの教科書』。

仕事はマルチタスクにこなす 料理店の厨房で養った段取り力

今でこそイベントで挨拶したりセミナー講師として壇上に上がる機会が増え、注目を浴びることにも慣れてきましたが、幼少の頃は勉強もスポーツも並みの平凡な子供でした。それが少し変わったのが大学生の頃で、アウトドアサークルをやってキャンプやイベントをよく開催していました。この時に覚えた、人を集めて何か楽しいことがしたいという思いは、今の仕事にもつながっている気がします。

イタリア料理店のアルバイトにも精を出しました。おかげで今でも料理の腕にはかなり自信があります。厨房ではマルチタスクに物事を進める大切さを学びました。1時間に数十皿の料理を出すわけですから、複数の調理器具をフル稼働させ、麺を茹でている間に他の具材を調理したり、皿の用意をしたりしなくてはいけません。仕事というのは目的から逆算して段取りを組むことが大事なんだと気づきました。

大きなことを成し遂げたい 一念発起し33歳で起業へ

大学卒業後は JTB グループに就職し、イベント事業に携わりました。ぶっちゃけると、学生時代は社会人って人生の墓場だと思っていたんですよ。それが実際に働いてみると楽しいのなんのって、驚きましたね。勉強すればするほど成果につながるし、お客さんにも喜んでもらえる。それで自分の評価も給料も上がるなんて最高じゃないですか。だから20代の頃はとにかくがむしゃらに働きましたね。どうだ!俺の企画スゲーだろって(笑)。

それが30代になって、少し考え方が変わりました。社会のため、人のためにもっと良い仕事がしたいと思うようになったんです。仕事上、企業 TOP や著名人の講演を目の当たりにする機会が多かったので、その方たちから働くことの意義を教えてもらったのかもしれません。

33歳の時に起業を思い立ち、上司に相談し、半年ほどかけてグローバルプロデュース(GP)を創業しました。きっかけは、僕が大好きな偉人である坂本龍馬が死んだ年齢をいつの間にか超えてて「自分はまだ何も成し遂げてない。このままで本当にいいんだろうか」と思ったからです。サイバーエージェントの藤田さんの著書である『渋谷ではたらく社長の告白』を読んで、「あのサイバーも手さぐりで一生懸命に起業している。起業というのは限られた天才だけがするものじゃないんだ」と背中を押されました。

オンラインイベントが追い風 新たなメタバース領域にも挑戦

2012年の創業以来、経営は順調に軌道に乗り充実した日々を過ごしていましたが、2020年からのコロナ禍はさすがにヒヤっとしましたね。当時はまだ珍しかったイベントのオンライン化にいち早く踏み切れたことが功を奏し、何とか乗り切れました。

とはいえ実はコロナ禍の最初はそこまで危機感を抱いていたわけではなく、「これからはオンラインの時代だ!」なんて考えてもいませんでした。ただ向こう数カ月程度はリアルイベントが難しそうだと感じており、そんな時に社員の一人が Youtube でクロマキーを利用した海外のオンラインイベントを見つけ「うちでもやってみるか!」「きっとお客様に喜んでもらえる!」と始めたのが本当のところです。

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