経験とテクノロジーで未来のイベント業界をリードする[ヒビノ/MICE プラットフォーム]

インタビュー
本記事は2023年11月30日発行の季刊誌『EventBiz』vol.33で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

『EventBiz』vol.33|特集② イベントを進化させるヒトとモノ
本企画ではイベント業界における革新的なアイデアやテクノロジーを紹介します。

音と映像のトータルソリューション企業であるヒビノと MICE 業界の DX を推進する MICE プラットフォームは8月30日、資本業務提携を締結した。この連携によって、イベント業界のさらなる成長が期待される。本記事では、両社が描く未来のイベントについて探る。

目次

互いの強み弱みと共通するビジョン

(L)永田 誠 氏|MICE プラットフォーム 代表取締役社長兼 CEO
(R)芋川 淳一 氏|ヒビノ 取締役 常務執行役員 ヒビノビジュアルグループ担当

永田 当社はソフトバンクグループの社内起業制度「ソフトバンクイノベンチャー」から誕生しました。今後の成長を見据え、一緒に業界を盛り上げていけるパートナーを探していました。当社はまだ新しい会社ですが、ヒビノとの WIN-WIN の関係を築けると考えて、アプローチさせていただきました。

芋川 当社は企業イベントやコンサート、スポーツイベント、コンベンションなど、多様なイベントを手がけていましたが、コロナ禍によって全ての市場で仕事が減少しました。従来、実際に人が集まるイベントに特化していましたが、コロナ禍によりオンラインイベントの需要が高まり、それが弱みにもなってしまった。そのため、オンライン領域の強化は対処しなければならない課題でした。その後、コロナが落ち着き、リアルイベントも回復する中で、ハイブリッドイベントが注目されています。この状況において、これからは MICE プラットフォームに対する協力できる範囲が広がっていると感じています。

永田 当社の社員の約半数はエンジニアであり、イベントテック企業に分類されます。私自身は、以前はセミナーなどのイベント運営に従事していました。そのような中でどうしても時間のかかる、いわゆるアナログな業務を多く経験してきました。多くのイベントを開催するには、やはりテクノロジーの力が必要だろうと感じ、会社を設立しました。イベント業界の DX を推進していくことをミッションとして掲げています。

芋川 当社のコンサート・イベント映像部門には100名を超える技術スタッフが在籍し、あらゆるイベントをサポートしてきた経験によって、イベントのプロセスを熟知しているという自負があります。膨大な現場で蓄積されたノウハウは次世代にも継承していますし、教育と育成にも力を入れています。今回の縁で、成長が期待される MICE プラットフォームと一緒に仕事ができることになったので、そのノウハウは同社に継承し、さらなる成長を支援したいと考えています。

永田 その点はわれわれにまだ足りない部分であり、今後は IT を活用してイベントのプロセスを効率化し、より有益な関係性を築くことが可能だと考えています。多くのイベントをサポートし、業界全体の発展に寄与していきたいです。

今後のイベント体験に求められるもの

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