コンサートプロモーターがリアルを創造する[渡邊 邦夫 氏]

インタビューARCHIVE
本記事は2015年11月30日発行の季刊誌『EventBiz』vol.1で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

熱狂の虜となった学生時代

学生の頃に、コンサートのアルバイトをしながら、漠然と一般企業への就職を考えていました。ところが1987年1月、ff(フォルティシモ)で大ブレイク中だったHOUND DOG(ハウンド・ドッグ)が日本武道館で11日間のコンサートを行なうことになり、私はそこでアリーナの整列を担当しました。

そのコンサートは武道館を全日満員にし、最終日には感謝の意味を込めてファンを無料で招待するという異例のもので、私はその圧倒的なパワーと熱量にただ感動し、気圧されました。自身も大勢の観客を集めてみたいという欲求が芽生え、予定調和だった人生設計を見直し、プロモーターの道を歩みはじめたのです。

プロモーターの難しさと喜び

入社直後の1987年8月、REBECCA(レベッカ)が横須賀新港埠頭で開催した、観客動員数5万人を超える大型コンサートツアー「FROM THE FAR EAST」の公演に携わりました。当時プロジェクトチームの宿泊施設担当だった私は、運営スタッフ数百人の部屋を割り振りながら数多くの難題や要望をどうにか汲み、大勢の人を動かしながらコンサートを作り上げる難しさを痛感しました。