映像が導くスポーツイベントの進化形[ヒビノ・岩崎 俊也 氏]

インタビューARCHIVE
本記事は2018年2月28日発行の季刊誌『EventBiz』vol.10で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

全国で多くのスポーツイベントが開催される中、主催者は少しでも集客を向上させるため、競技者や参加者だけでなく、応援する観客をも巻き込みながら、“場”を盛り上げるためのアイデアを常に探っている。例えばマラソン大会ひとつとってみても、競技選手とファンが触れ合う空間を創出したり、一般参加型のステージショーを企画したりとさまざまな試みがなされるが、そのひとつの強力なアイテムが“映像”である。映像は心強い味方となり、イベントを成功に導く。そこで全国のスポーツイベントなど屋内外の映像を手がけるヒビノに話を聞いた。

映像の使い方の変化ともたらす効果

岩崎 俊也 氏
ヒビノ

マラソン大会では、スタート地点とフィニッシュ地点に大型ビジョンを設置し、参加者や関係者に情報を伝えることが基本的な映像の使い方になる。最近、ヒビノが携わった「東京マラソン2017」では通常演出に加えて、フォトブリッジ(フィニッシュ撮影エリア)部分の LED モニターに「完走おめでとう!」といったメッセージを映しだした。ランナーに達成感をより深く味わってもらおうというのがねらいだ。また、SNS 全盛期の現代らしい傾向としては、大型映像で観客を抜き出して映すことに対する抵抗感は以前に比べ薄まり、むしろ観客が喜ぶポイントのひとつになっているという。

こうしたひと工夫がイベント成功の要素であり、頭の使いどころでもある。映像技術や映像機材の進化にともない、これまでは競技の見づらかった部分を見せる“かゆいところに手が届く”映像演出から、来場者や一般参加者に向けた“見るものの心に届く”映像へと使い方の幅を広げている。