[自創空間+]bravesoft・菅澤 英司 氏

インタビュー
本記事は2022年2月28日発行の季刊誌『EventBiz』vol.26で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。
bravesoft 代表取締役 CEO & CTO 菅澤 英司 氏(すがさわ・えいじ)
Profile|法政二高から法政大学情報科学部へ進学。学生エンジニアとして活動し22歳で起業。15年間で世界4拠点150名のグループに成長。アプリ開発にいち早く進出し、これまで総計1億 DL、1,000件以上の開発を経験。首相官邸や TVer など代表作の開発を主導。「最強のものづくり集団」を目指し、エンジニアリングの理想を追求。趣味はプログラミング、1人旅、ブログ、読書。座右の銘は新しいものへの果てしない挑戦。

大学時代に作ったゲームが大ヒット 最強のものづくり集団を目指し起業

高校が法政大学附属だったため進学の心配はなく、1~2年生の頃は友達と遊んでばかりいました。楽しかったですが、心のどこかで自分の全てをかけて何かに打ち込みたいという「飢え」を抱えていた気がします。

そんな時でした、僕が登場したばかりの Windows 95と出会ったのは。当時はまだ IT という言葉もありませんでしたが、直感で「これからはコンピューターが世の中を変えていく時代だ!」と確信しました。3年になると猛勉強を始め、競争率が高い法政大学情報科学部へ進学することできました。大学ではプログラミングを学んでいたのですが、2年生の時に始めたアルバイト先で想像もしなかった出来事が起きます。なんと、僕が開発したゲームが月1,000万円売れる大ヒット作となったのです。その事件は「これを事業にして生きていける」と思わせるのに十分なインパクトでした。

自分の力を試してみたくなり、卒業後すぐに仲間たちと起業しました。ところがいざやってみるとなかなか足並みが揃わず、すぐに袂を分かつことになります。その間に分かったのは「エンジニアは社会的地位が低く、ハードな割に報われない」という現実でした。納得がいかなかった僕は現状を打破すべく自分の会社を立ち上げることにしました。目指したのは最強のものづくり集団。掲げたのは勇気。それが bravesoft です。

アプリ累計DL数は1億以上 ITの力でイベントを変える

スマホが登場してすぐ、僕は新しい時代の訪れを感じました。いち早くアプリ開発に着手し、今日の累計 DL数は1億を超えています。一方、スマホアプリが氾濫する社会を誰よりも近くで見ているうちに「この先に本当の幸せはあるのだろうか?」と疑問を覚えるようにもなりました。スマホ1台で世界中とつながれる反面、人と人とのつながりが脆弱になってやしないかと危惧したのです。

そこで、新たな試みとしてイベントテック領域に参画することにしました。ゲームのように内側に向かうものではなく、外に出ることで新しい体験を生み出すものです。2014年には IT の力でイベントを変革させるプラットフォームとして「eventos」をリリース。これまで東京ゲームショウや東京モーターショーなど名だたるイベントで導入していただきました。

2020年から始まったコロナ禍はイベント業界にとって逆風でしたが、eventos はイベント管理ツールとしても活用されていたことから、オンラインやハイブリッドイベントにスピード感をもって対応することができました。ただ、これからはオンラインイベントの時代かと言われるとそう単純な話ではなく、リアルイベントの価値は揺るがないと思っています。これまで数々のオンラインイベントを成功に導いてきたからこそ、デジタルはリアルの代替ではなく補完、あるいは新価値を付与するものだと理解しているからです。