リスク軽減、会場支援、賑わい創出……イベント会場としての大型テントの可能性[西尾レントオール]

インタビュー
本記事は2022年5月31日発行の季刊誌『EventBiz』vol.27で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

主催者はイベントを存続させるため、これまで以上にリスクを軽減し、開催の可能性を高めなくてはならない。一方で地域や会場もパンデミックによって減少した交流人口の回復と賑わい創出による経済効果を高めるため、取組みを模索している。イベント復活の兆しを見せてきた今、改めて直面する課題に対し、西尾レントオールはイベント会場として運用できる大型テントで、開催リスク軽減やイベント誘致、賑わい創出をサポートする。

飛行機も収容できる大型テント

(L→R)高田 淳 氏 と 藤岡 俊

大型テントは大きいもので間口が40m、奥行は規模に合わせて拡張できる点が特長で、海外では飛行機の格納庫として使用されている事例もある。大型の観覧席を設置して専用の床材を設置すれば、スポーツアリーナに転用できるなど、イベント会場としても活用できる。2021年に開催された大型国際スポーツイベントでも各地の会場に隣接する形で設置・導入された。

屋外イベント主催者の中止・損失リスクを軽減

短期間で完成し、半年以上設置したままでもトラブルなく使える点が大型テントの魅力だが、当然ながら強度は恒久施設が勝る。そこで今回、西尾レントオールは大型テントに強度を加え、風速36mの強風にも耐えられるテントを開発した。屋外イベント主催者を悩ませてきた強風。主催者はこれまで台風が直撃する可能性があれば、開催の中断を余儀なくされてきた。中断となれば、物が飛ばされる危険性があるため、屋外の設置物を撤去しなくてはならない。そして一度撤去してしまうと、再度組み立てるには追加で費用が掛かることから、翌日に天候が収まったとしても再開でなく中止を選択する主催者も少なくないという。

こうした屋外開催の現状、そして開催継続をサポートしたいという思いから開発されたのが、「耐風速36m /sテント」だ。強度は従来の大型テントの耐風速20 ~25m / sを大幅に上回る(同社比) 。耐風速36m / sという数値はプレハブやユニットハウスと同等の耐久性を持つとされている。強度を増したことで「主催者の負担を軽減する」と話す東日本施設営業課の藤岡俊担当課長は「耐風速25m /sのテントは『風速20mになったら撤去します』という約束を取り交わして設置の許可を貰うので、風速20mに近づくつれて主催者は撤去の検討を始める。撤去なら再開時の設置費用などの交渉を施工会社と行わなくてはならないが、強度を上げたテントなら、いったん中止、収まったら再開するだけ。さまざまな協議を行わなくて済む」と話す。

会場不足や改修による休館での機会損失を補う

パンデミックの影響からの回復を目指しているのは主催者だけではない。リアルイベント開催の是非は感染拡大の波によって変動しており、会場施設はより多くのイベントを開催してもらうために、一つでも多くの主催者の選定基準をクリアしたいところだろう。

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