【機能解説】何ができる? イベント管理システム

コラム
本記事は2022年5月31日発行の季刊誌『EventBiz』vol.27で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

『EventBiz』vol.27|特集② イベント管理システム23選
“イベントDX”をキーワードに、データの利活用に対する需要は今後も高まることが予想される。一方で、アプリケーションやプラットフォームの急増で、主催者は各サービスの特長・機能について整理が追い付かない状況にある。そこで本特集では、データ収集機能を備えたイベント管理サービスをその特長や機能とともに紹介する。

コロナ禍でリアルイベントの開催が困難になり、オンラインイベント用のプラットフォームの登場・活用が散見された。この勢いはオンライン開催のハードルを大きく下げただけでなく、副次的に、これまでアナログで管理していた顧客データの価値や重要性をイベント主催者に認識させるきっかけをも生んだ。今後も積極的なデータ活用が期待される「イベント管理システム」。その魅力やリアルイベントに与える価値について考えたい。

どう役立つか

イベント本番を迎えるまで、準備にかかる労力は相当なものだが、イベントを成功させるためには決して手を抜けないステップである。集客やイベントの告知・案内、入場チケットの事前販売が主催者の具体的なアクションに当たるが「イベント管理システム」はそれらの業務負担を軽減するほか、イベント開催までの状況把握と効率化を可能にする。加えて各アクションで取得した情報やデータを一元化し、イベントの開催中の利用はもちろん、開催後に次回開催のための判断材料としても活用できる点は、安定的にイベントを運営し続けたい主催者にとって見逃せないポイントであるといえよう。

ユーザー(イベント参加者・来場者)側にも利点はある。イベント向けに使いやすく構築されたサービスを利用することで、チケット購入や当日の入退場、クーポンの利用などがそれぞれストレスなく行えるなど、無駄な時間の短縮につながる。さらに、機能のなかにはユーザーの手間を省くだけでなく、よりイベントを楽しむための仕掛けが実装されているものもある。ユーザーの利便性や体験価値を向上させる機能の積み重ねが、最終的にはイベントそのものの評価にも大きく影響を与えるだろう。

イベント管理システムサービス比較表

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各サービスの詳細はコチラから
【比較表付き】イベント管理システム24選 40の機能・対応を比較 

イベントの工程に合わせた各種機能

本記事では、イベントを開催・運営する上でニーズの高い機能をまとめ、23のサービスの対応や特徴をまとめた。イベントごとに必要な機能は異なるが、今回はイベントの準備から終了後まで網羅するべく、①集客・イベントページに関する機能、②案内機能、③チケッティング・決済機能、④入退場機能、⑤参加促進機能、⑥オンライン参加者向け機能、⑦スポンサー・出展者・出店者向け機能、⑧分析機能、⑨アフターフォロー機能に分類した。さらに具体的な機能(約40機能)の対応可否を比較表で示した。

❶ 集客・イベントページに関する機能

集客・イベントページはユーザーが閲覧するページであり、サービスによって視聴・閲覧環境は異なる。大別すると PC やスマートフォンのインターネットブラウザで閲覧できるもの、スマートフォンやタブレットのアプリ(ネイティブアプリ)で閲覧できるもの、LINE 上(ミニアプリ)で閲覧できるものがある。

イベントに合わせてページのデザインを変更できるサービスもあるほか、スポンサー向けの機能として「ホワイトペーパー(資料・レポートなど)ダウンロード」を標準で実装しているサービスも存在する。

❷ 案内機能

イベント参加者に向けた開催前の機運醸成やリマインドとして、メール配信やプッシュ通知などでお知らせする機能を備えるサービスは多い。「開催〇日前に、特定の条件のユーザーへ自動で一斉配信する」といったことも可能であるため、業務負担をいくらか軽減できるだろう。

そのほか、会場内のマップを掲載してマップに検索機能を付加したり、混雑予想(待ち時間や時間ごとの来場予測)をお知らせしたりと、ユーザーにとって便利な機能を持つサービスもある。

❸ チケッティング・決済機能

チケット販売に必要な機能で、クレジットカード決済やコンビニ決済が可能なもの、PayPay や LINE Pay、au PAY、楽天ペイ、メルペイ、ゆうちょ Pay などのアプリ決済が可能なものなど、サービスによって決済の対応範囲はさまざま。

そのほかチケット種別ごとで販売管理が行えたり、ユーザーが購入時に座席の指定ができたりと、さまざまな機能がある。

❹ 入退場機能

代表的なものに QR コードの提示や電子もぎり(画面スライドやタップで認証)、バーコード認証、顔認証などが挙げられる。コロナ禍で、3密をつくらないことが推奨されるようになってからは、行列が発生しないようスムーズに入場できる仕組みや工夫に対するニーズは高まった。

❺ 参加促進機能

ライブ投票・アンケート機能、スタンプラリーなどの機能を実装するサービスもある。例えば、割引クーポンやノベルティプレゼントと組み合わせることで、イベントの体験価値を高めることにつながる。

❻ オンライン参加者向け機能

オンラインイベントやハイブリッドイベントといった映像配信やバーチャル空間演出を伴うものは、時宜にかなう反面、一方的な情報発信にもなりやすく、参加者の動向を掴みづらい。そのため、チャットでの質疑応答やライブ投票など参加者の行動を促す、双方向的な機能が求められる。また、一般イベント向けの機能として「投げ銭」、ビジネスイベント向けの機能として「オンライン名刺交換」などの機能を備えるサービスがある。

❼ スポンサー、出展者、出店者向け機能

イベントによっては、スポンサーやブース出展のようなかたちで企業が参加するものがある。そういったニーズに対応するべく、スポンサーや出展者個別ページを作成したり、イベントページにバナー設置したり、マッチング・アポイント機能を備えるものもある。

❽ 分析機能

「イベント管理システム」を導入することで得られる大きなメリットは、収集したデータを分析したり、比較することで次回以降の開催に活かせることである。アンケート結果の取得や売上レポートの閲覧、WEB サイトのアクセス解析、会場のヒートマップ(人の流れの可視化)作成が容易に可能になることで、課題解決や新たな課題発見につながるだろう。

❾ アフターフォロー機能

アフターフォローやサポート機能は、サービス毎に大きな差が出やすい部分である。例えばシステムの運営代行はIT ツールに明るくないイベント担当者には最適なサポートと言える。またデータ収集後、PDCA を回すためにはデータ同士の関連性や傾向などの分析が必要になるが、そうした分析面までフォローするサービスもある。開催するイベントの規模や性質、目的によって必要な機能は異なるため、各サービスの事業者によく相談することをおすすめする。

強みや特色なども考慮し検討を

料金形態も重要な検討材料になる。料金形態には月額制をはじめとする利用期間で料金が変わるタイプのほか、チケット販売数に応じて手数料として課金されるタイプ(従量課金制)、1イベントごとなど任意の単位で料金設定をしているタイプが主流となっている。

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今回は約40機能に関するサービスの対応を収録したが、記載内容以外の機能も存在するほか、対応力など一律の評価が簡単ではない個性が各サービスにはある。リアルイベントの復活を契機に、勢いづくイベント業界。イベント管理システム、そしてデータの活用でさらなる飛躍を見せてほしい。

各サービスの詳細はコチラから
【比較表付き】イベント管理システム24選 40の機能・対応を比較 
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