2024年9月、東京ビッグサイトで開催された「国際物流総合展2024 」で、ダイフクは最新鋭の3D・LED技術を駆使した没入型シアターを導入した。来場者は映像を通じて、ダイフクの技術や未来の物流システムを体験できた。全自動化された物流センターのシステムや半導体製造を支える保管・搬送システム、電気自動車の生産ライン向けの次世代型AGVシステム、空港向けの自動化システムなどを紹介した。
今回のプレゼンテーションステージに導入した没入型3D映像シアターは、ヒビノが提供する米・Liminal Space社のパッシブ型三次元LED技術を活用しており、国内展示会での導入は初だという。
大型映像にはプロジェクターではなくLEDパネルが採用されている。LEDパネルは明るさを十分に確保できるため、比較的明るいオープンスペースでもプレゼンテーションが可能となり、演出の幅が大きく広がった。
【解説】Liminal Space社の三次元LED技術について
Liminal Space社の「Ghost Tile」は、立体的な映像(3D映像)をLEDディスプレイで表示するための技術である。専用の3Dメガネをかけることで、目の前に立体物があるかのように見える。
例えばステージで使うと、演者の前に巨大な立体映像が表示され、観客はその映像があたかも現実に存在しているように感じることができる。LEDディスプレイに特殊な偏光フィルターを使用し、映像の奥行き感を強調する設計が施されている。
テーマパークやイベント会場など、観客が直接体験できる場所で使用される。LEDディスプレイであるため、大人数の観客でも広い視野角で鮮明な3D映像を楽しむことができる点が特徴である。
従来の3D映像では、映像のちらつきや急な動きが原因で酔うことがあるが、Ghost Tileではこれを最小限に抑える技術が導入されている。長時間の観賞でも快適に楽しめるよう設計されていることも強み。