『EventBiz』vol.32|特集① 大阪・関西万博に向けた社会の動き
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)は「未来社会の実験場」と言われており、新たな技術や製品・サービス、そして価値観が生まれる場でもあります。1970年の大阪万博が今の日本社会の礎となったように、大阪・関西万博は未来の日本を垣間見るまたとないチャンスになることが予想されます。そこで今回は、大阪・関西万博に向けて加速する社会の変化を特集します。
1970年の大阪万博を契機に業界として確立し、その後大きく成長したディスプレイ業界にとって、2025年の「大阪・関西万博」は新たなる挑戦と進化のステージである。イベントのディスプレイを手がけるトーガシの髙内直人氏に大阪・関西万博への準備と期待を尋ねた。
目次
日ごとに膨らむ期待
─空間ディスプレイを手がける立場から「大阪・関西万博」をどのように捉えていますか
当社が所属している業界団体である日本ディスプレイ業団体連合会の創立のきっかけになったのが、1970年の大阪万博だったと聞いています。当時、全国各地の装飾会社が力を合わせるためにつくられた組織であり、その後、私たちの業界は急速に発展しました。ゆえに万博は私たちにとっての原点ともいえます。現在は、ディスプレイ業界全体として大阪・関西万博を盛り上げ、新しいステージに進もうという雰囲気の中で、私たちも積極的に仕事ができています。
─普段、仕事をする中で感じていることは何でしょう
とりわけ大阪から離れた地域では、大阪・関西万博が2025年に開催されるという実感がまだ沸いていないと感じることがあります。世間的には、海外パビリオンの建設手続きが遅れている報道などが注目を集めていますが、一方で大阪の地元イベントでは、公式キャラクターのミャクミャクがステージに出演する機会も増えてきました。大阪では一般の認知度が徐々に高まってきているのではないかと思います。