万博と共に成長した軌跡。その先へ[乃村工藝社・田原 弘之 氏]

インタビュー
本記事は2022年8月31日発行の季刊誌『EventBiz』vol.28で掲載した内容をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

『EventBiz』vol.28|特集① 大阪・関西万博に備えよ!
大阪・関西万博の開催まで残すところ1,000日を切った。東京五輪に続く日本経済発展の起爆剤として期待されている大阪・関西万博だが、その準備は既に本格化し企業は2025年を視野にさまざまな取組みを開始している。本特集では大阪・関西万博に向けた国や企業の最新動向を追った。

Profile

田原 弘之 氏

乃村工藝社
ビジネスプロデュース本部 第一統括部 統括部長
2025 年日本国際博覧会プロジェクト

万博開催と共に事業領域を拡大

1970年の大阪万博は高度経済成長期の真っただ中で開催され、乃村工藝社にとって成長のターニングポイントとなった。以降、国内では75年の沖縄国際海洋博覧会(海洋博)、85年の国際科学技術博覧会(つくば博)、1990年の国際花と緑の博覧会(花博)、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)など数多くの万博に参画した。海外では日本館を中心に取り組んだ。

70年の大阪万博は初のパビリオン設計・施工で手探り状態だった。そこでステークホルダーと交流を深め、事業領域拡大のきっかけをつかんだ。海洋博では立地が厳しい中13館のパビリオンを手掛け、つくば博の時代になると広告代理店と連携し、映像やコンピューター技術とリアルな展示造形を組み合わせていった。花博では初の仮設建築をデザインから手掛けた。愛・地球博では会場整備事業、営業出展、内装などに関わり、テナント誘致にも協力した。万博を契機に業務領域も拡大した。80年代には大規模商業施設に対応し、90年代には環境配慮の取り組みを強化。2000年代には運営業務も手掛けるようになった。2025年の大阪・関西万博では、最先端デジタル技術や乃村工藝社がテーマに掲げる“ソーシャルグッド”領域に注力していきたい。

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